え~ずいぶんと久しぶりの更新になってしまいました・・・。
先週で怒濤の確定申告seasonも終了し、やっと一息というところです。
私は阿蘇の野草の保護活動を行うNPO法人の理事をやらせていただいておりまして、
その関係で毎年、阿蘇のとある場所で行われる野焼きに参加しています。
今年は当初の予定が3月11日だったため、「それは無理!」と参加をあきらめていたのですが、
このところ毎週末雨続きで、予定が2回も延期され、やっと昨日(20日)の決行となりました。
ま、そのおかげで今年も参加できた次第です・・・。雨に感謝??
野焼きについてはある程度知られていると思いますので詳しい説明は省きますが、
要は草原を焼くことによって、ススキや灌木の進入を防ぎ、草原を維持することができます。
阿蘇の広大な草原地帯は、実は人の手によって維持されてきたのですね。
以下、少々私の「勇姿」を・・・
まず現地に集合したら、野焼きができる服装(燃えにくく、汚れてもOKな服)に身を包み、
マスク、ゴーグル等で完全防備体制をとります。
かなり怪しい格好ですね。マスクは帽子のつばの上にあげているので、
なんだか山伏の「頭襟(ときん)」のように見えなくもありません。
肩に担いでいるのは火消し用の杉の枝(「火消し棒」と言ってます)です。
杉花粉症のくせにこんなものを振り回すなんて、とても正気の沙汰とは思えません。
このあと山の斜面に分け入り、歩くこと15分。現場に到着です。
現場に着いたら、着火は地元の熟練者にお願いし(安全に行うには、かなりの技術が必要です)
われわれ素人はひたすら延焼を防ぐための見張りをやります。
うむ、我ながらなかなか凛々しい立ち姿ではないですか。。。
こんな感じで見張っているわけですが、風向きによってはモロに灰混じりの煙をあびることも・・
ちなみに、背負っているのは消火用の水が入ったシューターです。
水鉄砲の強力なヤツだとおもっていただければよろしいかと・・水が最大20L入りますので、
その場合、重さは当然20kgになります。私は年齢に配慮して10Lにしてもらいました。
たとえ10kgでもこの重さを背負って、足場の悪い斜面を登るのは一苦労です。
斜度は、スキー場で言うと中上級者向けコースくらいあります。
火消しには先ほど出てきた「火消し棒」とこの「ジェットシューター」、それに「消化器」を準備して
万全の体制をしいているのですが、火はやはり怖いもので、あっという間に「走り」ます。
私が立っているのは延焼を防ぐためにあらかじめ準備した防火帯の中なのですが、
これを超えて飛び火することもあるので、気が抜けません。
これくらいの距離でも炎の熱気はすごく伝わってくるので、ちょっと火勢が強まろうものなら。。。
アチッ!
こんな感じになります
枯れ草が燃えるのはとても速いので、少しがんばっていれば火は消えます。
あとは消え残った部分にピュッピュッと水をかければ完了です。
こんな感じで、次々と草原を移動しながら焼いていくわけです。
この写真の場所は草丈も短く、狭い範囲だったので炎もかなりカワイイものですが、
もっと広い場所だったりすると、炎の高さは6~10mほどにまで吹き上がります。
パチパチという草が燃える音と、炎によって作られる風のゴオーっという、うなり声のような
音が混じり、すごい迫力です。正直、恐怖を感じます。
もちろん、そのような場所では十分に距離をとって安全に配慮しつつ実施しています。
野焼きが終わると、黒一色だった草原がひと月もたたないうちに緑一色に変わります。
そのあと、きれいな野の花がつぎつぎに咲いてきます。
野の花の様子は、NPO法人のHPでご覧になれますので、見てやって下さい。
最後に、私の「勇姿」をカメラに納めて下さった記録担当の森さま、ありがとうございました。
「労働してねェじゃねえか!」などとは金輪際申しません。m(_ _)m