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企業決算への新型コロナの影響

今日にも一都七県に緊急事態宣言が出されます。
4月5月は3月決算法人の決算作業が行われる時期ですが、新型コロナの影響が決算にも影響しそうです。

4月3日付けの日経新聞朝刊に「店舗・工場の減損見送り 金融庁など、会計ルール弾力化
コロナ対策で協議会」との見出し記事が出ていました。
内容は新型コロナの影響で懸念される固定資産の減損※について、運用ルールを弾力的にするというものでしたが、
「コロナの影響がこんなところまで!」とびっくりして読んだものです。
しかし、同日付けの日本公認会計士協会ウェブサイトでは、この報道内容を否定するお知らせが掲載されています。
どちらが正しいのかと問われれば、会員である私としては会計士協会を信じるほかないのですが、いずれにしてもこれから2ヶ月間は、いろいろなことが出てきそうです。

なお、決算スケジュールについては、金融庁、法務省、国税庁それぞれから対応方針が示されています。
金融庁HP
法務省HP
国税庁HP
個人の確定申告については4月17日まで申告期限が延長されていますが、それ以後も柔軟に対応する旨が公表されています。
また、法人税等についても申告期限の延長について、個別に対応してくれるようです。

※固定資産の減損とは、所有する土地や設備などの固定資産の収益性が低下し、その固定資産への投資金額を回収できる見込みがなくなった場合に、一定の基準に基づいて資産の価額を帳簿上で減額する会計上の手続きをいいます。

先日、親しくさせていただいている取引関係の方からご質問をいただきました。
MS法人が医療法人の出資持分を持つことができるか?という内容だったのですが、
この点については、平成28年3月25日発出の厚生労働省医政局長通知「医療法人の機関について」で明らかにされています。
しかし、まだご存じない方もいらっしゃるようなので、おさらいを兼ねて書いておきたいと思います。

①MS法人は医療法人の出資持分を持てるか?
A:持つことができます。
上記の局長通知が発出される以前に「医療法人に対する出資又は寄附について」という疑義照会が行われ、「出資又は寄附によって医療法人に財産を提供する行為は可能であるが、それに伴っての社員としての社員総会における議決権を取得することや役員として医療法人の経営に参画することはできない」旨、回答されています(平成3年1月17日東京弁護士会会長あて厚生省健康政策局指導課長回答)。
つまり、法人が医療法人に出資することは可能だが、社員となることはできないと解され、これが実務上も通説となっていました。

②MS法人は医療法人の社員になれるか?
A:なれません。
上記の局長通知では「社団たる医療法人の社員には、自然人だけでなく法人(営利を目的とする法人を除く。)もなることができること。」と明記されています。
ここで、営利を目的とする法人とは、利益の配当を行う法人(株式会社、有限会社、合同会社等)を言います。MS法人はほぼこの中のいずれかに該当するでしょうから、社員となることはできません。
逆に言えば、利益の配当を行わない法人(社団法人、財団法人など)は社員となれます。

③営利を目的としない法人は医療法人の社員となり、出資持分を保有できるか?
A:できません。
①、②からは、営利を目的としない法人が医療法人の社員となり、出資持分を持つことが可能なように思えますが、局長通知に添付された「医療法人の運営管理指導要綱」の「社員」の欄に以下の記載があります。
「なお、法人社員が持分を持つことは、法人運営の安定性の観点から適当でないこと」
このため、仮に営利を目的としない法人が医療法人の社員となっても、この法人社員は持分を持つことができません。

④注意事項
上記のように、MS法人が出資持分を持つこと自体は可能なのですが、自然人と違い、法人は死亡することがなく、また、社員になれない以上、退社(医療法人の社員から退くこと)することができません。
このため、出資持分の払戻請求を行うことができず、唯一、医療法人解散時の残余財産請求権だけが発生することになります。

令和2年税制改正大綱

令和2年の税制改正大綱が令和元年12月20日に閣議決定されました。

医療関係で注目されるのは、なんと言っても「持分なし医療法人への移行認定制度」
関連の適用時期が3年間延長されることでしょう。

ただし、「良質な医療を提供する体制の確立を図るための医療法等の一部を改正する法律の改正」が前提となっていますので、もう一つハードルがあるっちゃあるのですが・・・

いずれにせよ、今年9月末までであった適用期限が令和5年9月末まで延長されるのは、
時間切れであきらめかけていた法人関係者にとってはありがたいことでしょう。

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